ルネ・シェレール『ノマドのユートピア』(杉村昌昭訳、松籟社、1998年)3

「〔ギイ・オッカンゲムの小説『浮き彫りの愛』に関して〕この能動的なユートピアは単にイメージを現実のなかにはめ込むことで充足しているのではない。そうではなくて、ここでは、ユートピアは現実のまっただなかに入り込み、現実を挑発し、現実の確かさをゆさぶり、現実の関節をはずすのである」144


ユートピアは方向=意味〔sens〕の転換であり、反転、転用である」185